公開直後の CVE について、判断に使える情報がその時点でまだ無い割合。対象は公開から 24 時間以内に観測を始められた CVE(初回観測の時点で既に付いていた値は、その時刻までに付いていたと数える。上限の誤差は 24 時間以内)。SSVC のような意思決定フレームワークを Day 0 に回すとき、どの入力が欠けているかを示す。
最初に読む要約。下の各節の数字を機械的に文にしたもので、人手の解釈は入れていない。数字は run ごとに更新される。
情報源ごとの取得状況。取得済み=値が取れた、 未付与=取得は成功したが値がまだ付いていない(変化なし)、 取得失敗=エラーで取得できなかった(要改善)。この 3 つを混同せず 分けて記録するのが観測研究の要。大量に問い合わせると取得失敗が増えるため、ここで情報源ごとに 失敗率と状態を監視する。
3 時間おきの観測 run が実際にどの間隔で起動したか。GitHub の schedule は 2026-08 下旬から起動が間引かれており、根本対策は Worker からの dispatch(設計書 8.1 節)。空いた時間帯の値は取り返せないため、ここで見えるようにする。
1 日 1 回の workflow の成否。最後の成功から 36 時間以内で連続失敗なしなら正常、連続失敗 1〜2 か 36〜72 時間なら劣化、連続失敗 3 以上か 72 時間超なら停止。索引は索引日を成功日として扱う(+24 時間の猶予)。
各情報が、CVE 公開から N 日以内に付いた割合(公開直後から観測できた CVE が対象。Kaplan-Meier 推定で、公開から日が浅く N 日に届いていない CVE と、卒業で追跡が終わった CVE は打ち切りとして扱う)。 SSVC の判断に必要な入力(Exploitation / Automatable / Technical Impact)が公開当日(Day 0)に どれだけ揃うか、CVSS がどの発行元から来るかが一目で分かる。日次の外部データベース(Red Hat VEX、Debian、GHSA、EUVD)は 1 日 1 回の観測で、到着はその日の終わりを上限とし、観測を始めた日に既に載っていた CVE は到着に数えない (到達率は実際の掲載率より低く出る。観測開始から 90 日で揃う)。
横軸は CVE 公開からの経過時間、縦軸はその時間までに情報が付いた CVE の割合 (公開直後から観測できた CVE が対象)。凡例をクリックで表示切替。早く立ち上がる線ほど 公開直後に付く情報。線は到着を初めて見えた観測の時刻で数えた値(下側)、薄い帯は直前の観測の時刻(区間の下端)で数えた値までの幅。真の曲線は帯の中にある。帯は 2026-11-02 より前に登録した CVE では広い(下端が登録時刻になるため)。
研究の問いへの直接の答え。待ち時間ごとに「その時間までに付いていた CVE の割合」(Kaplan-Meier)と 1 段階前からの増分、50 / 80 / 90% に届く時刻、それ以降は増えにくい「待つ価値の上限」。到着は初めて見えた観測の時刻を使うので、割合は下限、時刻は上限。6 時間より短い待ちは観測間隔の分解能(設計 3 時間、実測 6〜8 時間)を下回るので出さない。対象は公開から 24 時間以内に観測を始めた CVE。
同じ信号でも、CVE が公開された時刻(UTC)と曜日で到着までの時間が変わる。EPSS は 1 日 1 回のモデル更新なので、その境界の直後に公開された CVE は次の更新までほぼ丸 1 日待つ。CISA-ADP の付与は作業時間帯に寄る可能性があるが、時刻や曜日で CNA の構成も違う(定例の一括公開など)ので、そのまま因果とは読めない。観測間隔(実測 6〜8 時間)で時刻の差はなまる。対象は公開から 24 時間以内に観測を始めた CVE。
2 つの信号が両方付いた CVE について、どちらが先に付いたかと、その差(時間)。CISA-ADP の CVSS と SSVC は同じ vulnrichment の更新で同時に付く、EPSS は日次のモデルで CNA の CVSS から約 1 日遅れる、といった「待つならどれを待つか」の目安。差が 0 は同じ観測 run で初めて見えた(観測の分解能の範囲で同時)。対象は公開から 24 時間以内に観測を始めた CVE。
CVE の公開月ごとに、公開後 24 時間 / 7 日 / 30 日の時点で付いていた割合(Kaplan-Meier)。制度の変化(NIST のトリアージ移行、CISA BOD 26-04 など)の前後で充填の速さがどう動いたかを見る。対象は公開から 24 時間以内に観測を始めた CVE、200 件以上の月。最近の月は 30 日に届いていない CVE が多く、打ち切りとして扱う(at risk の件数を併記)。
割当元 CNA ごとに、公開後 24 時間 / 7 日の時点で CVSS や SSVC が付いていた割合。CNA 自身が CVSS を出すか、CISA-ADP が埋めるか、どこからも来ないかが CNA で大きく違う。対象は公開から 24 時間以内に観測を始めた CVE のうち割当元が分かるもの(割当元の記録は 2026-10 以降)。CISA-ADP の CVSS は CNA が出していない CVE に付くことが多いので「ADP が埋めた」と読む。
トリアージ移行後、CVSS が CNA / CISA-ADP / NVD のどこからどれだけ来るか。 NVD は本システムの問い合わせ範囲が限られていたため、現在は非表示(注記参照)。
各 CVE に、公開時刻からどれだけの時間で各情報が付いたか(時間/日)。 「開始前に公開」の古い CVE(2022〜2025 等)が混じるのは、それらが最近レコードを更新 されて変更フィードに現れ、追跡対象に入ったため(公開自体は昔なので付与時間の集計からは除外)。
この画面の各信号が、どこから、どの間隔で取られ、到着時刻を何で測っているか。詳細は設計書 4.11 節の信号カタログ。
| 信号 | 源と取得の間隔 | 到着時刻の基準 | 母集団 |
|---|---|---|---|
| CVSS (CNA) | cvelistV5 の 1 時間ごとの delta(3 時間おきの run) | 初めて見えた観測の時刻(上限)。大半は公開時点で付いているため到着時間は出さず、有無だけ | 全件 |
| CVSS (CISA-ADP)、SSVC 3 点 | 同上(ADP コンテナ) | 初めて見えた観測の時刻(上限)と直前の観測(下端) | 全件 |
| CVSS (NVD)、NVD の分析状態 | NVD cvehistory の差分(3 時間おき)と vulnStatus の日次スナップショット | NVD の eventDate(申告) | 全件(到達割合は伏せる。注記の節) |
| CPE | cvelistV5(CNA と ADP) | 初めて見えた観測の時刻。有無だけ | 全件 |
| EPSS | FIRST の日次 CSV(run ごとに日付ゲート) | 初めて見えた観測の時刻(上限)。1 日 1 回のモデル更新 | 全件 |
| KEV 収載 | CISA の KEV カタログ(3 時間おき)と kev-data の git | dateAdded(申告)と初めて見えた時刻 | 全件 |
| Red Hat VEX 掲載 | VEX の索引 changes.csv(日次) | 掲載を観測した日の終わり(上限) | 台帳の開始(2026-11-02)以降に公開した CVE |
| Debian トラッカー掲載 | セキュリティトラッカーの JSON(日次) | 同上 | 台帳の開始(2026-11-02)以降 |
| GitHub 勧告 (GHSA) | Advisory Database の REST(日次、公開日の窓) | GitHub の published_at(申告。CVE 公開より前なら 0 時間) | レビュー済みの勧告がある CVE(全体の約 5%) |
| ENISA EUVD 掲載 | CVE 対応の dump(日次) | 掲載を観測した日の終わり(上限) | 台帳の開始(2026-10-19)以降 |
| PSIRT (Red Hat)、PoC (PoC-in-GitHub) | CVE ごとの問い合わせ(予算つき) | 初めて見えた観測の時刻 | 問い合わせ範囲のみ。到達割合は伏せる(注記の節) |
| 検知シグネチャ(TTODS: Greenbone、Notus、ET Open、nuclei、Metasploit、PoC-in-GitHub) | 索引の日次取得、または git 履歴の再構成(日次) | 索引で初めて見た日、または初回追加コミットの時刻 | 全件。ダッシュボードではなく派生表(別配布) |